はじめての「アートクレイシルバー」 失敗しないための取り扱い方

アートクレイシルバー(以下銀粘土)は水性粘土で、通常の粘土と比べて大変乾きやすい粘土です。パッケージから銀粘土を取り出した時点から銀粘土の乾燥が始まりますので、造形作業中はもちろん銀粘土の保管中も乾かないように注意することが造形中に失敗(キレツやヒビ割れなど)しないためのポイントです。ここでは、銀粘土をはじめて使ってくださる方に、造形作業の中での基本的な銀粘土の取り扱い方についてご紹介いたします。

銀粘土の保管方法
完全に乾燥した銀粘土を柔らかくする方法
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銀粘土に水をつけるタイミング〜練り直し作業
完全に乾燥した銀粘土をペースト状にする方法
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乾燥気味の銀粘土を柔らかくする方法
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銀粘土の保管方法
銀粘土をパッケージから取り出したら、まず一番に作業していただきたいことが残った銀粘土の保管です。銀粘土は使う量だけ取り出します。残った銀粘土は2重にしたラップでしっかり包み、密閉容器(銀粘土のパッケージやジッパー付ビニール袋など)に入れて保管します。以下に保管方法を詳しくご紹介いたします。
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銀粘土をパッケージから取り出し、「使用する粘土」と「保管する粘土」にカッターで切り分けます。 すぐに使用する粘土はラップで空気に触れないように軽く包んで置き、制作作業に取りかかるまでの乾燥を防ぎます。 保管する粘土は2重にしたラップで空気が入らないように、しっかり包みます。
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4 → 5 → 6
3の上からウエットティッシュや湿らせたガーゼなどで包みます。 さらに2重にしたラップでしっかり包みます。 5を密閉容器(銀粘土のパッケージなど)に入れて保管します。袋の口を閉める時に空気を抜くようにして閉めます。
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銀粘土に水をつけるタイミング〜練り直し作業
制作中は、こまめに水をつけながら制作します。ここでは銀粘土を「ヒモ状にのばす」作業の中での「粘土の変化」、「水を加えるポイント」、「ヒビの修正」、「粘土の練り直し」についてご紹介いたします。
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粘土をヒモ状にのばしていきます。 粘土をのばしていくうちに、表面が白っぽくなってきます。 粘土表面が白っぽくなってきたら、「のばす」作業をストップし水を少量つけます。 粘土の表面が少し湿った状態で手早く作業すると「ヒビ」が入らず上手くのばせます。
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↓3で水をつけすぎると・・・
↓2の状態の粘土をのばし続けると・・・ -
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粘土がベタつき、指に付着して作業しづらくなります。 しばらく自然に乾かし、上写真のように粘土表面の水分が引いてから作業を続けます。
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↓さらに粘土をそのままのばし続けると → 7 → 8 → 9
ヒビが入ってきました。 この程度のヒビは、粘土表面に水をつけて指でこすり、なじませます。 ヒビがなくなりました♪
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大きく深いヒビが入ってしまいます。この場合は、粘土を練り直します。 2重にしたラップに粘土を置き、水を数滴(粘土の表面が湿る程度)加えます。 粘土をラップに包み、ラップの上から粘土をよく揉んで柔らかくします。 粘土が柔らかくなったら、造形作業を再開します。
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乾燥気味の銀粘土を柔らかくする方法
乾燥気味で少し固くなりつつある銀粘土は、のばしたり曲げたりなどの動かして形をつくろうとすると、ヒビが入って割れてしまい、非常に造形作業しづらいものです。このようになってしまった場合は、銀粘土を柔らかく練り直してから造形作業を行います。前述でも少しご紹介いたしましたが、以下に「乾燥気味の銀粘土を柔らかくする方法」について詳しくご紹介いたします。
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2重にしたラップの中央に銀粘土を置きます。 水を数滴(粘土の表面が湿る程度)加えます。
※ 水を加えすぎて粘土がべとべとになった場合は、しばらく放置して水分を蒸発させてください。
銀粘土をラップに包み、ラップの上から銀粘土をよく揉んで柔らかくします。
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3の中に、細かい銀粘土の固まり(ブツブツ)がある場合は、ラップの上からローラー(またはのし棒のような物)
を強く押し転がして固まりをつぶします。
※ローラーをお持ちでない場合は、スプーンなどの固い物で押しつぶしてください。
※銀粘土が一度で柔らかくならない場合は2〜3を繰り返します。
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完全に乾燥した銀粘土を柔らかくする方法
完全に乾燥した銀粘土を柔らかくすることはできますが、元の使用感に戻すには非常に手間と時間がかかります。水分を銀粘土全体に吸収させて均一に練る必要があり、その見極めも難しいものです。乾燥した銀粘土の形状にもよりますが、厚みが薄いものほど柔らかく戻しやすいです。以下に「完全に乾燥した銀粘土を柔らかくする方法」についてご紹介いたします。
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2重にしたラップの中央に銀粘土を置きます。 水を(銀粘土1:水1程度)加えます。 そのまま銀粘土をラップに包み、さらにウエットティッシュや湿らせたガーゼなどで包みます。
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4 → 5
3を密閉容器(銀粘土のパッケージなど)に入れて一晩位寝かし、水分をよく吸収させます。 ラップの上からローラー(またはのし棒のような物)を強く押し転がして固まりをつぶしてから、よく揉みます。
※1度で柔らかくならない場合は2〜5を繰り返します。(2度目からの水分補給は少なめにしてください)
※水を加えすぎて粘土がべとべとになった場合は、しばらく放置して水分を蒸発させてください。
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完全に乾燥した銀粘土をペースト状にする方法
完全に乾燥した銀粘土は前述の“粘土状態”に戻すより“ペースト状態”に再生する方が簡単です。ペーストの用途は様々で、造形時にできた隙間や穴をパテ代わりに埋めたり、銀粘土の乾燥品同士の接着剤や、そのまま造形材料としても使用します。以下に「完全に乾燥した銀粘土をペースト状にする方法」についてご紹介いたします。
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1 → 2 → 3
乾燥した銀粘土をタッパーなどの密閉容器に入れ、水を(銀粘土1:水1〜2程度)加え、蓋をしっかり閉めます。 一晩位寝かし(表面がパテ状になっています)、粘土ヘラ(またはスプーン)などで押しつぶします。 適宜水を加えながら粘土ヘラなどで押しつぶし、好みの固さに調節します。
※マヨネーズ位の固さが適当です。
※水分を加えすぎて液状になった場合は、しばらく放置して水分を蒸発させてください。
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